2016年12月11日日曜日

ニンテンドースイッチ高性能の秘密



2016年12月現在 ゲーム情報サイトではニンテンドースイッチの性能の話題で持ちきりだ。
任天堂が来月までスイッチの仕様を公表しない。そして電池駆動で持ち運べると言うコンセプトのため、果たして2017年のゲーム機としてふさわしい性能なのか?スマホ程度じゃないのか?と噂されているのだ。




もちろんゲーム機の性能とゲームの面白さに直接的な関係はないのだが、前回任天堂はWiiUで痛い目を見た。

WiiUがとても性能が悪かったし、開発環境も悪かったため、発売時期の近いPS4やXboxONEのゲームはもちろん、なんと7年ほど前に発売したPS3やXBOX360のゲームを移植するのも困難だったのだ。

その困難さを理解するためにスマホで例えよう。
みんなはパソコンやスマホでデータを人に渡したことがあると思う、写真とかね。
iPhone6の人がiPhone5Sに写真を送るのはすごく簡単だ。
ハードとソフトの仕様が近いから難なく送れる。
LINEやツイッターなどのサービスも同等に利用できる。

でも相手が10年も前のガラケーだったとしよう。
相手のガラケーに写真を送るのも一苦労。

なんとかメールで送ったとする。
しかし写真が大きすぎて開けない。
そこで、相手のガラケーの仕様を調べて、画像編集ソフトで320x240で30KB以内に変換して、やっと相手が開けたとする。

簡単に例えると。これが移植だ。

写真一枚でこの労力。
では、ゲームで扱われる何万という膨大な画像やキャラクターモデル、ステージマップ、動画、音声のファイル全部を変換する事を考えてみよう。
時間と人手がかかる。つまり金がかかる。

しかも使っているCPUの種類が違うから、今までのプログラムは使えない。
同じ動作をするプログラムを組み直さなくてはいけない。
それでやっと動いても思い通りのクオリティ 動作速度ではない。
ここから気の遠くなるような最適化作業が始まる。

まずこの時点でWiiUにゲームを出したいけどお金も人も足りないから出せないと言う会社が続出する。
そのおかげでソフトの数が少ない、だからWiiUを買った人は、みんなマリオカートとスプラトゥーンを買った。
この2作品は大ヒットしたが、逆に言うと、これしか買うソフトがなかったんだ。
しょうがないから、その後出たマリオメーカーもたくさんの人が買った。

PS4には遊びきれないソフトが毎月たくさん発売されて、そのほとんどがXboxONEとウィンドウズにも出た。

その結果PS4が史上最速と言われる早さでたくさん売れて、WiiUは本体も全然売れなかった。

過去にゲームキューブが大失敗と言われていて、マイクロソフト家庭用ゲーム機 初参戦の初代XBOXにも負けたんだけど、WiiUはそのゲームキューブよりも売れなかった。

だから、さっき話した大変な移植作業を経てWiiUで発売してもゲームが売れる見込みがなかったんだ。
頑張ればWiiUに移植できそうなソフトも発売されることはなかった。

だからWiiUの人はスプラトゥーンを毎日プレイして、みんな達人になり、マリオカートで何年も遊んだ。

任天堂の開発環境に「WiiU変換ソフト」みたいなものがあって、変換開始ボタンを押したらパソコンが自動で変換する様子を開発者がコーヒー飲みながら眺められたら、WiiUにも最新ゲームがたくさん出たんだろうけどね。
WiiUにはそんな性能も開発環境も無かったんだ。

そこで本題のニンテンドースイッチなんだけど、これはWiiUより高性能だと言われている。
最新のタブレット向けのチップをカスタムして載せている。

噂なんだけど充電ドックに装着した状態の性能を1.0だとすると、持ち運び時で0.5
参考にXboxONEが1.3でPS4が1.8 WiiUが0.35だ。

これだけの性能があるなら最新ゲームの移植もし易い。

しかもCPUはスマホ等で世界で最も普及しているCPUのARM
GPUはゲーミングPCで一番人気のNVIDIAだ

しかし本当にこれだけの性能があるのだろうか?
最新のスマホやタブレットは、たしかに高性能でアプリによってはPS4と間違えるほどきれいなグラフィックの画面を描く。
でも不安定でスムーズとは言えない。しかも発熱がすごい。
カクカクしたり落ちたりもする。

「このゲームすごくきれいだなあ」と思って遊んでいたら、すぐにスマホが熱々になった経験はないだろうか。
その時スマホのCPUやGPUは動作速度を抑えて動かしている状態なんだ。

しばらくほっといて、冷えたら快適になったりするよね。

スマホは世界的にも防水が標準化されてきていて、パソコンやゲーム機と違ってウィーンと小型扇風機のようなファンはおろか通気口もないから熱が苦手だ。
排熱が出来ればもっと性能をあげられるんだけどね。

そこで、ニンテンドースイッチだ。
ゲーム機で防水は知る限り無い。ゲーム機に防水という常識や先入観はない。
お風呂に防水スマホを持ち込む人は居ても、3DSやWiiUを持ち込む人はなかなかいない。

そこでニンテンドースイッチの公開映像を観察してみた。

なんと巨大な通気口があるじゃないか!
※こんな端子はないし、スピーカーは別の場所に見える

しかも車載クリップのような装置には通気口を塞がないようなスリットが下部に開いている※右下の細いの
これで謎が解けた。

冷たい空気が暖まると上に流れるのは義務教育で習ったとおり。
ニンテンドースイッチは背面下部のスリットから空気を吸い→チップの熱で温まった空気は上の通気口から勝手にどんどん出ていく。
自然で効果的な放熱だ。

スマホに、こんな巨大な通気口がある機種はない。

そして専用ドック装着時は性能が倍になる理由も頷ける

ドック装着時はコンセントから安定した給電が確保できる。
このドックの背面には、もしかして小型で薄いファンのようなものが有るのかもしれない。
なら、安定した電力と、効果的な冷却を実現して倍の処理能力で動かすことも現実的だ。

持ち運び時はWiiUと同じ画面解像度720P(ハイビジョン)で動作させ、ドック接続で性能が倍になったら画面解像度もおよそ倍の1080P(フルハイビジョン)で動作させるというのも開発負担の少なさと、実用上の効果の上でも合理的だ。

この冷却能力こそがニンテンドースイッチ高性能の秘密だ。

よりパワーアップしたスプラトゥーンやマリオカート、そして色んなメーカーの最新ゲームが持ち運べる来年のゲーム体験に期待しようじゃないか。



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