いま自作界隈で話題の第12世代intelCoreシリーズ
23,000円程度のcore i5 12400Fがcore i7 10700Kに匹敵するゲーミングパフォーマンスを持つという超高コスパCPUだ。
尚core i7 10700Kは初値6万程度 今でも43000円くらいする。性能はcore i9 9900Kと同等だ。そして両方ともCPUクーラーは別売り。1万円くらいの14cmFANツインタワーのハイエンド空冷か簡易水冷が必要と言われるほどの爆熱CPUだった。
それに比べてcore i5 12400Fは付属品のリテールクーラー(CPUクーラー)で十分冷やせるらしい。
なら、とんでもなくお得で、お手軽だ。
特に今回のソケット変更でLGA1700になってから、CPUクーラーの互換性が無くなったのでCPUクーラーを選ぶと、まだLGA1700対応のリテンションが同梱されてなかったり、代理店に連絡してシリアルナンバーを見せてLGA1700対応のリテンションを別途送ってもらったり、代理店によっては有料だったりと面倒くさい。
DEEPCOOOLのAK620など気になるCPUクーラーも有るのだが「まだLGA1700のりテンションは同梱されていませんでした」と言うレビューも新しい。
更に最初からLGA1700対応リテンション同梱済みのCPUクーラーが妙に値上げしてたり、冷却性能がいまいちという話も聞くので「なら付属のリテールクーラーで十分冷えるcore i5 K無しで良いじゃん!」と言うわけだ。
そしてグラフィックボードが仮想通貨と共に高騰してる今はグラボは忘れて良い感じのマザーを選んで神コスパのcore i5 12400Fで1台組んでみることにした。
半導体不足が叫ばれる昨今。来年に新モデルが出るとしても今ほどお得なモデルが出るとは限らない。全体的には値上げする可能性が高い。ならもう今買っちゃおう!と言うわけだ。
3200MHzのDDR4メモリは底値の頃にMicron製を買ったし16GBの2枚組で32GBも有るから十分だ。
グラボも1660Tiを19980円で買えたから、それを移植すれば良い。
今年の後半に出る新グラボはTSMCの5nm~6nmらしいからワットパフォーマンスも良いだろう。そんなのが出たら仮想通貨マイナーは、そっちを買い占めて既存のGeForceRTX2000やら3000シリーズやらRADEON RDNA世代は中古市場に放出されて市場価格も下がるはずだ。
中古を買うかどうかはわからないが(ある意味、マイニングで長期間酷使されても正常に動作して中古商品として流通するグラボは良個体とも言える)
今使ってる新品のGTX1660tiも2万円弱で買えたのは「遂にRTX3000シリーズが出るぞ!」っと言う時期に下位モデルのGTX1660無印やGTX1650SUPERより安く売られており、タイミングよく買えたんだ。
おそらく新型グラボが出るから在庫をさばきたかったのだろう
PCのパーツはそういうものだ。
メモリも正確にはCT2K16G4DFD832A [DDR4 PC4-25600 16GB 2枚組]で2022年2月に13,780円だが俺が買ったのは2020年8月で11,580円だった。
自作PCはこうやってタイミング良く、ちょうど良いものが安い時に、パーツ単位で変えるのが魅力だ。
そして今使ってるCPUが2015年発売のcore i7 6700Kなので、どれくらいパフォーマンスアップして省エネになるのか楽しみだ。
と言うか、この6700Kがなかなか優秀というか、intelがこの後伸びなかったというか、電圧定格、倍率可変の4.5GHzで何時間も、いや何年間もエラー知らずで良く回ってくれた。
CPUクーラーも3400円くらいの初代虎徹で十分だった。
最初に買った2133MHzのMicronのDDR4メモリも電圧1.2Vのまま3200MHzで安定動作してくれて、本当に買い替え時が来なかった。
Ryzenも出て世の中も変わったが、ZEN2までは「Ryzenは総合的に速くてもゲームはそんなに速くない。やっぱりゲームはintelだね。爆熱だけど。」という風潮だったし、ZEN3で「遂にゲームもRyzenがintelを抜くらしいと」期待が高まっていた。
だからZEN3 Ryzen5000番台で久々にAMDに転向するつもりだったが、まさかの値上げ。
安くて速いRyzenが、速いけど高いRyzenになってしまった。
そんな折、登場したのが第12世代coreiシリーズ。
デスクトップ向けCPUで遂にプロセスルール変更14nm+++が遂に10nm Enhanced SuperFinへ
もともとノートパソコン向けで出ていた10nmのTigerlakeは評判良いし速い。
遂にデスクトップ向けにも高クロックで回る製品の製造準備が整ったのだろう。
余談だけど、たぶん新プロセスの製造って最初は歩留まり悪かったりするし、単価が高くても省エネでハイパフォーマンスなら高くても売れる、ちょっとお高い15万円くらいのノートパソコン向けの供給に留まったんだろうね。
それが今年になってデスクトップ向け、自作界隈にも降りてきたってわけ。
第12世代が出るまで自作でゲーミングでコスパ最高と言われたRyzen5600XはCPUだけで4万円。それと同等以上の性能を誇るcore i5 12400F!さあ組むのが楽しみだ。
と思っていた矢先に飛び込んできた
LGA1700ソケットの固定金具(ソケットホルダー)が硬すぎてCPUが反り曲がる問題
CPUのど真ん中CPUコアが存在する部分のヒートスプレッダが反り曲がって凹んでハイエンド空冷でも性能を発揮できず、思うように冷えない。
マザーボードはもちろんCPUのヒートスプレッダ(銀色のヤツ!)すら反り曲がると言う。
果たして数年使い続けて大丈夫なのか?
壊れたりしないのか?
つーか現に冷却に影響が出てるし、当然性能にも影響が出てる。
それを世界中のジサカーが検証した結果、固定金具とマザーボードの基盤の間にワッシャーを挟んで圧力を下げれば反りが軽減されて同じCPUクーラーでも温度が5度も軽減した例もある。
中にはヒートスプレッダを包丁みたいに研ぎ石で研いで、真っ平らにする手法も有るのだが、根本的な圧力問題に対処できてないし、薄くなって余計弱くなるし、中古で売るとか、初期不良で交換とか返品するのにもリスクがでかすぎる。
ワッシャー作戦なら必要なのはT20のトルクスドライバーと1.0mm前後のワッシャーのみ。
と言うことで俺はワッシャー作戦に挑戦することにした。
まずマザーボードだがSATA8本も有る上にZ690でお値打ちのASRock Z690 Pro RSがAmazonで最安になってたので、ついでにトルクスドライバーとワッシャーもAmazonで買うことにした。
マザーボードはコイツ!PCIExpress5.0対応やM2 NVME4.0が2本 3.0が1本と拡張性も十分有るし、第13モデルにも対応できる将来も有望なやつだ。
ついでに買ったトルクスドライバーはこれ
T20Hって書いてあるけどT20のネジを回せるから気にしなくていい
むしろH付きの方が回せるネジが多い
ついでに買ったワッシャーがこれ!理由は安かったからだ
絶縁性が必要なら、後でクラフトテープでも貼ればいいと思った
そんなこんなで、届いたぜCPUとマザーとドライバーとワッシャー!
このがLGA1700ソケットの固定金具と固定するための棒と言うかレバーなんだが、確かに固い。これならヒートスプレッダが反り曲がる程の圧力というのも納得だ
この棒の反発力でCPUをガッチガチに固定する構造になっている。よし事前の噂通りワッシャーにクラフトテープを貼って絶縁して厚みをもたせて…
ワッシャーにそって切り取り
いや、まだ結構固いぞ?
しかも、これで動かなかったり故障したら、どこにも傷がついていないから、固定金具を元通り組み直せば販売店や代理店の保証が使える。
さてソケット歪みによって生じる光漏れがだ
よし!あとはこれで起動するかどうかだ。とりあえずメモリとグラボとSSDだけ取り付けて起動…緊張の一瞬だ。
マザーボードの型番 BIOSバージョン CPUの型番 メモリ容量に速度
結果は、なんと温度は瞬間最大でも70℃
消費電力量は最大でも66W
全て何の問題もない※レインボーなLEDもBIOSで無効化出来た
ワッシャーは0.8mm+クラフトテープは0.14mmだから合計0.94mmで十分な厚みは取れたはずだ。
バックプレートも熟練の手作業で、しっかりネジ止め
これなら、わざわざ買ったトルクスドライバーもワッシャーも無駄にならない。
たしかに若干 柔らかくなった気がするが、それでも相当な圧力だ。
無いよりは良いけど、これで大丈夫とは言い切れないような強いテンションがかかってる。
うーん。
しかし、そこで俺は閃いた。
「そもそもソケットの固定金具がそんなに固いならソケットの固定金具を取ってしまえば良いじゃない」
と言うマリー・アントワネット的な発想が。
そうだ、マザーボード裏側のバックプレートとCPUクーラーのヒートシンクで上下から平面で挟み込むんだLGA1700なら、むしろプラスチックのソケットも精密だろうし、固定金具無しでCPUクーラーで挟むだけでも、ちゃんと動くだろう。
早速やってみた
CPUはソケットに載せるだけ 固定金具は無し
こうして見ると固定レバーが無いだけでAM4ソケットにそっくりじゃん!
と言うか、こっちのバックプレートこそ曲がっちゃいけない役割なのだから、もっと頑丈な素材にしたり1mmでも厚みを持たせて、固定金具は文字通りCPUを固定できれば良いのだから、ヒートスプレッダを変形させるほどガッチガチに押さえつけなくてもCPUを取り付けたら金具側が多少変形する程度の柔らかい金属にすれば良かったのでは…
クラフトテープでワッシャーを絶縁した工程も活きる。
固定金具が無いからCPUとマザーボードを反り曲がる圧力もかからない。
ヒートシンクとバックプレートがCPUに対して上下から均等に平面圧力をかけるだけで、冷却も完璧だ。
全方位、完全無欠のアイデアじゃないか。
よしCPUクーラーを取り付けよう、あの悪夢のプッシュピン方式のリテールクーラーを。
と言うか、もしプッシュピン式のクーラーで無事に動いたら、他社の取り付けやすく工夫されたネジ止め式のCPUクーラーに載せ換えるのなんか楽勝だな。
※プッシュピンは対象の2本のピンを強い力で同時に押し込む感じなのでCPUが固定されていないと危なっかしい構造。
しかもプッシュピンは回転させると外せる構造なので、逆に差し込む時も正しい位置にしてないと「どれだけ力を込めても片方だけ刺さらない」とか、グダグダな状態になりやすい。そんな状況で焦って力を込めて手が滑ったりしたら周辺の部品やプッシュピンの破損に繋がることも有る。
しかし事前の脳内シミュレーションの成果か15秒程度で四方バチッと完璧に装着!
結構力を込める必要があった。
裏側から強いライトを当てているのだが光漏れは一切無い。
ヒートシンクとヒートスプレッダは完璧に密着してるようだ。
最近の7色に光るマザーボード ウゼエエエエエ!
余計なもん取り付けなくても出荷時からレインボーアニメーションRGB LED全開!
いや、今はLEDは忘れよう どうせBIOSで無効化出来るだろ 肝心なのは正常に起動するかどうかだ。
なんてたってLGA1700ソケットの固定金具を取っ払ってるんだからな。
・・・おっ!?
作戦成功!
何もかも問題なし!Windowsも無事起動
数々のストレステストやベンチマーク、複数のゲームも問題なく動作
なんならゲーム実況も録画も通話も、リモートワークも今まで通り。
このブログの執筆だって「LGA1700の固定金具を取っ払い作戦」「マリー・アントワネット勝利フランス革命失敗バージョン」の自作PCで書いてる。
FORZAHorizon5だって
他にもGhost Recon ワイルドランズとかブレイクポイントとかディビジョン2とかFF7RとかバイオハザードVILLAGEとかRE2とかRE3とかCYBERPUNK2077もエルデンリングもFar Cry6快適に動いた(CPUパワーの影響が見たくて色々起動してみた)
LGA1700ソケットの固定金具を外してもCPUに何の問題もないようだ。
そして他のレビューではCINEBENCH R23を回したらリテールクーラーだと81度だの83度なんて情報も出ていたけど
固定金具外して密着させたらエアコンの暖房を付けてて69度!
更に高負荷なOCCT LINPACKぶんまわしても最大72度!?
固定金具を外して密着させた作戦の効果は絶大だ!
「平面のCPUとマザーボード」を「平面のCPUヒートシンクとバックプレート」で挟んでいるので、CPUが歪む要素が無いのだから当然なのだが、ここまで上手くいくとは…
グリスだってリテールクーラーに最初から塗布されてる物だ。
今回はコスパ命だし熊グリスやらMX4やら液体金属なんか使ってない。
ちなみに消費電力はアイドル時3W台 電力制限なしで最高でも76W程度の低消費電力!(むしろ温度に余裕が有るならRyzenみたいに、もっと電力使ってクロック回して欲しい)
ちなみに今ブログ執筆中は4W~7W程度 最低3.10Wの省エネPCになった
ところで残念なことにBIOSを色々叩いてみたが、オーバークロックは出来ない。
(K無しなので当たり前だが。)
なら、低電圧化どうだろう?昔から良く有る手法だ。
上手く行けば動作クロックと処理能力はそのままに消費電力と発熱が減る。
試しにASRockユーティリティーで-0.100Vオフセットで電圧を下げてみた
大体67℃くらいか
もちろん電力制限は解除済みだ
決して66Wで制限してるわけじゃない
無制限でフルロードして消費されるのが、たったの66Wなんだ
更に嬉しいのがCPUクーラーの回転数が下がったこと。
OCCT linpack全開なのに最高2766rpm
定格電圧では最大の3150rpmくらいまで行ってたはずだ。
6コア12スレッドCPUをOCCT linpackで全コア4GHzでフルロードしても「intel付属のリテールクーラーが最大回転数まで回らない」とは、12世代core i5恐るべし。
実際ゲームなどを動かしてみると、ストレステストに比べてだいたい半分くらいの消費電力と温度になるので、これなら十分、省エネ静音PCだ。
CPUが全開までブン回るのはCPUベンチマーク以外は動画書き出しくらいだが
CPU全開に回してもリテールクーラーですら回転数は全開にならないのでバラックでも大して煩くない。
だから普段遣いやゲームをしても動作音が全然気にならない。
安定してるようなのでBIOS上で電圧を下げたが、もちろん問題なく動作してエラーも起きない。
「よし!最初から固定金具なんか要らなかったんだ!」※自己責任です
第12世代intel coreシリーズに対する対処法
①ワッシャーかまして固定金具の圧力を下げる
②ヒートスプレッダを削って平面にする
に対する俺の第三の選択肢
③LGA1700ソケットの固定金具ごと取っ払って
CPUヒートシンクとバックプレートだけでCPUを挟む
と言う手法でした。
※筆者は元々手先が器用で自作歴20年以上 PCの自作、修理、検証した台数 プライベートと仕事を合わせて 数百台以上(数え切れない千台超えてるかも)のベテランです。って言うか人に教えたり育てたりしてお給料を貰っていたプロです。汎用的な部品で構成される自作PCだけではなく、独自に設計された専用の部品で製造されたノートパソコンやゲーム機なども分解や修理をしてきた経験もあります。
なので自作未経験など自信が無い人は、この記事のことは絶対に真似しないでください。
文句言われようが訴えられようが一切相手しません。返事もしません。完全自己責任です。
とにかくZシリーズのマザーボードと合わせて4万6,000円程度なのに
CPU処理能力およそ2倍になって省エネにも繋がってリテールクーラーでも静音の第12世代intel CPU Alderlake最高です!
LGA1700対応で2万円未満の安いマザーボードも増えてきたみたいだし、core i5 12400F最高だから みんなも是非 検討の価値あり!
親に買ってもらったんですか?
返信削除働いてないのにどこからそんなお金出てくるんですか?
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